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Author:ロングテーラー
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ロングテール研究所
誰も知らないお奨め映画『ロングテールムービー』を発掘する【ロングテール研究所】
             
ロングテール研究所では、採り上げる作品を以下の様にロングテール度とお奨め度の二つの指標で紹介しています。お奨めでない作品は、基本的に取り上げないつもりです。

ロングテール度:★(誰もが知っている)、★★(殆どの人が聞いたことがある)、★★★(聞いた事があるような・・・)、★★★★(知っている人はめったにいない)、★★★★★(誰も知らない)  ・・・サンプルはこちら

お奨め度:★(もしご興味があれば)、★★(お奨め、でも人によっては・・・?)、★★★(観る価値あります)、★★★★(機会があれば是非!)、★★★★★(探してでも観て!)


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「文学ト云フ事」 文学を読むための予告編?
「文学ト云フ事」は、1994年4月から六ヶ月間、フジテレビで放映された深夜番組。
文学を読むための予告編というコンセプトで、毎回、一つの日本文学作品をとりあげ、番組の最後にその「予告編」を放映します。

ロングテール度:★★★★
お奨め度:★★★

非常に凝った内容で、毎週愉しみにしていました。いつも観た後は、その作品が読みたくなったものです。放映された作品は、

  1. 武者小路実篤「友情
  2. 夏目漱石「三四郎
  3. 川端康成「みずうみ
  4. 太宰治「人間失格
  5. 森鴎外「
  6. 谷崎潤一郎「蓼食う虫
  7. 読書感想文スペシャル
  8. 田中英光「オリンポスの果実
  9. 田山花袋「蒲団
  10. 安部公房「箱男
  11. 伊藤左千男「野菊の墓
  12. 太宰治「斜陽
  13. 読書感想文スペシャル
  14. 三島由紀夫「美徳のよろめき
  15. 夏目漱石「夢十夜
  16. 岡本かの子「老妓抄
  17. 川端康成「朝雲
  18. 森鴎外「青年
  19. 室生犀星「或る少女の死まで
  20. 読書感想文スペシャル
  21. 二葉亭四迷「浮雲
  22. スペシャル


「朝雲」「野菊の墓」「オリンポスの果実」の初々しさは、観ていて思わず胸がキュンとなります。「民さんは、なにがなし、野菊のようなふうだからさ」なんていうセリフ、いかにも昔の文学っぽくってたまりません。

うってかわって、「みずうみ」「人間失格」「箱男」などは、おもわずぞっとするような凄みに満ちています。

「蒲団」の主人公の情けなさ、女々しさもとてもいい。

バックグラウンドに流れる音楽の選曲もいいですね。

これらの中で、わたしが最も好きなのが、太宰治の「斜陽」です。最高傑作です。緒川たまきさんが演ずるかず子には、おもわずため息がでそうになります。

スウプをひと匙、スッとすくってお母様が、「あ」


もあります。

「弱虫」


もあります。

女がよい子を生むためです


もあるのです。

以下は、YouTubeで見つけた文学ト云フ事、「斜陽」の予告編です。



ついでにもう一つ、YouTubeから。安部公房の「箱男」。こちらもお薦めです。
(これも緒川たまきさんが、とても美しい)




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「四季 ~ユートピアノ~」 奇跡のテレビドラマ

一歳、母のミシンの音を聴いた。
二歳、父の靴音を聴いた。
三歳、旧いレコードを聴いた。
四歳、兄とピアノを見た。大きなピアノだった。
さわるとダイヤのような音が おなかの中に響いた。



今回、とりあげるのは、「四季 ~ユートピアノ~」。1980年にNHKで放映されたテレビドラマです。中尾幸世主演、佐々木昭一郎演出。そのあまりの芸術性の高さに、一部で非常に話題になりました。

shiki.jpg


このドラマを見たときは本当に驚きました。あまりのクオリティーの高さとオリジナリティに、今見たのは何だったんだろうと、わが目が信じられない思いでした。ドラマでもなく、ドキュメンタリーでもなく、こんな映像世界はそれまで見た事がなかった。まさに映像で綴る詩という呼び方がぴったりの作品です。視聴者がテレビドラマに期待する水準を遥かに超える映像作品でした。

全編にあふれる美しい映像と音楽。詩の朗読。夢とも現実ともつかぬ物語り。
当時、美大生だった中尾幸代さんの、演技とも素ともつかないパフォーマンスに魅せられました。あまりの好評に、海外を舞台にした続編もいくつか作られました。

中尾幸代さんのファンサイトによると、彼女は現在でも朗読などの活動を続けているそうです。

大分前に、NHKからビデオを購入しました。もう何年も観ていなかったので、そろそろもう一度観てみたくなりました。

ロングテール度:★★★★★
お奨め度:★★★★★



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テーマ:NHK - ジャンル:テレビ・ラジオ

「セルピコ」 アル・パシーノが警察の組織的汚職を告発する
アル・パシーノ主演、シドニー・ルメット監督の映画「セルピコ」。日本公開は1974年です。

ロングテール度:★★★
お奨め度:★★★★

正義感と希望に燃えてNYPDに入った新人警官のセルピコは、警察内に深くはびこった汚職という現実に直面させられます。セルピコを篭絡しようとする上司や同僚たち。しかし賄賂を絶対に受け取ろうとしないセルピコは、警察内部で孤立して行きます。

警察内部の汚職を始めて告発した実在の警官、フランク・セルピコの実話の映画化。アル・パシーノが髯を生やして、帽子をかぶるヒッピー風の容貌でセルピコを演じます。

内容自体ハードで、いわゆる社会派と呼ばれるような作品です。しかし、この映画の良い所は、ハードな作品の中に、独特の情感が溢れていることでしょう。まず、何と言ってもあの音楽。全編を通じて流れる、あの柔らかいマンドリン(?)の調べが観る者の心のひだに染み込んできます。そしてあの時代のニューヨークの街の映像が、映画全体の雰囲気を盛り上げます。

なんというか、社会派的なストーリーなのですが、忘れられない、とっても心に染み込んでくる作品なのです。汚職告発の物語だけでなく、セルピコの日常生活(ペットと遊ぶところなど)が丁寧に描写されているところがとても良い。アル・パシーノの代表作のひとつでしょう。

アメリカン・ニューシネマが終焉を迎え、スターウォーズ的な娯楽大作がアメリカ映画界を席巻するまでの、隙間とも言える数年間。その数年間の空気を代表する、ひとつの作品です。

個人的にも大好きな映画です。




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「トレマーズ」 怪獣映画の掘り出し物
「トレマーズ」は、明らかにB級の作品ですが、その割には出来が良く、掘り出し物の怪獣映画として一部では有名な作品です。

ロングテール度:★★★
お奨め度:★★

この映画に出てくる怪獣は、土の中を高速で移動する、巨大なゴカイのようなもの。巨大な口の中から、何本もの舌(それ自身に口が付いている)を伸ばし、人を襲います。

この映画の成功要因の一つは、舞台設定にあります。アリゾナだかニューメキシコだかの砂漠地帯。しかも、街から遥か離れ、砂漠の中に点在する家屋が辛うじて町と呼べるような田舎町が舞台です。

田舎町の人間模様ですから、のんびりしたものです。そのせいか、怪獣に襲われてもどこかのんびりしたところがあり、怖いながらもほんのりしたユーモアが漂っています。

怪獣が、音に敏感で地中から高速で襲ってくるため、みんな助かろうとしてひたすら高いところに上ります。怪獣に襲われて建物内に逃げ込めば、さらに陳列棚の最上位によじ登り、さらに天井裏から屋根の上に逃げ込みます。その様子には、どこか、みんなでカン蹴りでもして遊んでいるようなところがあります。

当時としては無名の俳優数名だけで撮ったような作品です。作者もまさかヒットするとは思わなかったでしょう。その後、何作も続編が作られました。上で書いたユーモラスな空気の他、基礎的な演出はしっかりしていますので、怪獣映画としても、十分楽しめる出来になっていると思います。




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テーマ:特撮・SF・ファンタジー映画 - ジャンル:映画

「未知への飛行」 誤った核攻撃命令
前回の「合衆国最後の日」に続いて、ハードサスペンス、ポリティカルサスペンスの傑作「未知への飛行」の紹介です。合衆国大統領が主要な役で出ていて、核兵器がテーマになっているところもよく似ています。「未知への飛行」は、1964年の白黒映画。監督は名匠シドニー・ルメットです。なぜか長いことお蔵入りになっていて、日本で公開されたのは1982年になってからでした。

ロングテール度:★★★★★
お奨め度:★★★★

物語は、「博士の異常な愛情」と同様の設定で、誤った核攻撃命令が戦闘機部隊に出され、実際にモスクワ攻撃に向かった戦闘機を、如何にして止めるかと大統領たちが四苦八苦する話です。

密室ドラマが作品の殆どを占めていて、白黒の濃厚な映像に伴い、息苦しくなるようなサスペンスが続きます。「博士の異常な愛情」がブラック・コメディーだったのに対し、こちらは真正面からのサスペンスなので、話は似ていますが映画から受ける印象はかなり異なります。

戦闘機がモスクワに近づくにつれ、次々と手が失くなり、残された手段は次第に過激なものになって行きます。この映画、最後はいったいどうなるんだろうと、椅子に釘付けになります。しかし、全ての手は無効に終わり、追詰められた大統領(ヘンリー・フォンダ)が最後に取った手とは?

密室のディスカッションドラマとしては、同じルメット監督の「12人の怒れる男」と似たところがあります。シドニー・ルメットはこう云うのが得意なんでしょうね。どちらも、道具立ては限定されているだけに、息苦しくなるようなサスペンスが味わえます。




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「合衆国最後の日」 ロバート・オルドリッチのハードサスペンス
ハードサスペンスという言葉がぴったりの衝撃作「合衆国最後の日」。

ロバート・オルドリッチ監督の隠れた傑作です。刑務所を脱獄したバート・ランカスターが、ICBMサイロを乗っ取り、合衆国大統領を脅迫するというストーリー。硬派の作りでぐいぐい押しまくる演出がサスペンスを盛り上げています。

ロングテール度:★★★★
お奨め度:★★★★

同じバート・ランカスター主演の「五月の七日間」と雰囲気が似ています。どちらもガチガチのポリティカル・サスペンスです。派手な場面やCGなど一切無いにも係わらず、観客を椅子に釘付けにする迫力。こういうサスペンス映画を待望しているのですが、なかなか出会えません。

ロバート・オルドリッチは、マルチスクリーンをつかって、複数視点を同時に見せることによりサスペンスを盛り上げて行きます。回転する監視カメラの視界に入らないようにしながら、特殊部隊がサイロに接近する場面など、マルチスクリーンが効いてはらはらさせられます。

そして、この映画だけがもつ、あの衝撃的なラストシーン。

今となっては、かなり忘れられた作品になってしまいましたが、以前取り上げた、「ブラックサンデー」と共に、70年代を代表するハードサスペンス映画の傑作です。




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「合理的な疑い」「採用できない証拠」 リーガルミステリーの傑作
今回お薦めするのは、リーガル・ミステリー二作です。

フィリップ・フリードマンの「合理的な疑い」と「採用できない証拠」。

この本、本当に売れなかったみたいですね。「合理的な疑い」の方は、それなりに話題になったしベストテンでも取り上げられました。しかし、その続編の「採用できない証拠」の方は、鼻もひっかけてもらえませんでした。どちらも、あれほど面白い小説なのに。わたしが読んだリーガル・ミステリーの中では、間違いなく最高の二作でした。(そもそもJ.グリシャムとか、面白いと感じた事ないです)

ロングテール度:★★★★★
お奨め度:★★★★★

「合理的な疑い」は、息子を殺した犯人である息子の妻の弁護を、その義父である弁護士が引き受けるという、ちょっとセンセーショナルな設定に魅かれて読み始めたものです。しかし、読み進むうちに、ベタな設定などどうでも良くなり、法廷闘争の面白さに夢中になりました。読み終わった後は、フルコースのこってりとした料理を食べたときのような満足感にひたることができました。

あの時の、面白さを再び味わいたいと思っていたときに出たのが、続編の「採用できない証拠」です。こちらは文庫本上下併せて1200ページ。前半の600ページが事件とその捜査。そして後半の600ページが全て法廷場面というもの。著者も、「合理的な疑い」のセンセーショナルな設定のような、ケレンは一切捨てて、事件もミステリーとしては地味でどうってことないモノです。全てを、純粋に法廷の面白さのみに賭けようという、著者の意気込みが伝わってきます。

結果、凄まじい迫力の法廷小説が生れました。読んでいて、これ以上ないというほどの満足感を得られました。法廷場面の面白さに頭から足の先までどっぷりと漬かった一週間でした。「採用できない証拠」は、ミステリーというよりは裁判小説です。そのためミステリーのような、真相の究明もありません。判決は出るものの、真実なにが起ったのかは最後まで読んでも誰にも分かりません。法廷というものの持つ興奮を純粋培養したような小説です。この小説の、判決の出る場面ほど、読んでいてドキドキしたことはありませんでした。

でも、こう云う小説って、やっぱり売れなかったみたいですね。




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テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌

「真実の行方」 エドワード・ノートンのデビュー作
「真実の行方」は、リチャード・ギア主演の法廷ミステリーです。リチャード・ギアが、悪徳ではありませんが、非常に上昇志向の強い弁護士役を熱演しています。この弁護士の性格が面白いし、ドラマの設定にも非常に効果的に効いています。

そしてこの映画、なによりも天才俳優エドワード・ノートンのデビュー作として有名です。

ロングテール度:★★★
お奨め度:★★★★

まず、アメリカの法廷をきちんと描いた、法廷ドラマとして非常によく出来ています。

物語の舞台はシカゴ。高名な司祭がナイフで惨殺され、容疑者として田舎者の美少年が逮捕されます。いかにも田舎者でおどおどした少年をエドワード・ノートンが見事に演じています。ニュースの臭いを嗅ぎつけたリチャード・ギアの弁護士が、押掛け女房のようにしてエドワード・ノートンの弁護を引き受けます。この場面も面白く、やり手の弁護士の矢継ぎ早の質問にどう対応して良いのか分からないノートンに、ギアは「お前がやったのか」と詰め寄ります。ぽかんとした顔で、…Noとつぶやくノートンに対し、「それだよ、その顔を忘れるな!」。ノートンの、いかにもイノセントな世間知らずの顔を見て、勝手な法廷シナリオをイメージし、これでイタダキだぜと興奮するギア。

しかし、映画が進むにつれ、この二人の関係が微妙に変化してゆきます。

わたしは運良く、この映画を公開のとき映画館で観たのですが、エドワード・ノートンの演技にはど肝を抜かれました。表情の変化ひとつで、一瞬にして周りの空気まで変えてしまう演技力はまさに天才のものでしょう。

ミステリーなのではっきりは書けませんが、ノートンの演技によって、きちんとした法廷ミステリーは、思わぬ方向へ展開して行きます。
良くできたミステリーに、翻弄される快感を味わう事のできる作品です。




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「巨大生物図鑑」 男の子なら眼を見張る!迫力の図鑑
わたしが、インターネットって凄いなあと、本当に実感したのは、amazonで、デイビッド・ピーターズの「巨大生物図鑑」を注文したときでした。

この図鑑、何年も前に、書店で一度だけ手にとって見た事がありました。そのとき、その美しくも迫力のあるイラストにため息がでたものでした。しかし値段が4000円と、即断で購入するには高すぎる金額だったのです。その日は諦めて帰ったのですが、以後、二度とその本を眼にすることはできませんでした。

月日はながれ、インターネットというものが普及するようになり、アマゾンというネット上の巨大書店が現われます。わたしが一番に検索してみたのが、この図鑑でした。数秒後、何年も前に一度だけ眼にしたあの表紙が目の前に現われたのです!

ロングテール度:★★★★★
お奨め度:★★★★★

どこかで見た椎名誠の選ぶ、十冊の本の中にもこの本が入っていました。

とにかく巨大な生き物というものは、大きいというそれだけで素直にすごいと感動できるものです。全てのページに同じ縮尺で、ジョギングしている男女が描かれているのがさらに迫力を増しています。海の生物のページでは、ジョギングの代わりにこのふたりがシュノーケルを付けて泳いでくれています。

値段は高いですが、一度買えば一生のお宝になるような図鑑です。

面白いのは、この日本版、どうみても子供向けの本として企画されているようなのです。たとえば、史上最大のサメであるカルカロドンは「大ザメ」という身も蓋もない名前がついています(他に「巨大トンボ」「巨大コンドル」などもあります)。むろん、学名や詳しい解説なども付いているのですが、子供向けなのか大人向けなのかどっちつかずで笑えます。(内容的には完全に大人向けだと思います)




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「新解さんの謎」 爆笑必至!
今回は少し毛色が変わったところで、赤瀬川源平の「新解さんの謎」。

新解さんとは、三省堂「新明解国語辞典」のこと。この辞典の摩訶不思議な世界に踏み込んで爆笑必至です。わたしはうっかり通勤電車の中で読んでひどい眼にあいました。笑いをこらえるのに必死で、顔は真っ赤、肩はぶるぶる、涙ぼろぼろです。この本を開くのは、周りに人が居ない事を確認してからにしましょう。

ロングテール度:★★
お奨め度:★★★★

SM嬢と著書のやりとりも面白いが、なによりも「自己主張のある」「攻めの」辞書、「新明解国語辞典」の深遠さに感動を覚えます。「世の中を醒めた眼でみる」「数字にこだわる」「歪んだ女性観をもつ」新解さん。少しひもといてみましょう。

【恋愛】
特定の異性に特別な感情をいだいて、二人だけで一緒にいたい、出来るなら合体したいという気持ちを持ちながら、それが、常にはかなえられないで、ひどく心を苦しめる・(まれにかなえられて歓喜する)状態。

そーだなあ、恋愛。うーん、ちょっとみもふたもない感じもするが。だいたい辞書のクセにここまで言い切らなきゃいかんのか?

【世の中】
同時代に属する広域を、複雑な人間模様が織り成すものととらえた語。愛し合う人と憎み合う人、成功者と失意・不遇の人とが構造上同居し、常に矛盾に満ちながら、一方には持ちつ持たれつの関係にある世間。

世の中という語にここまでの意味をこめられる新解さんは凄い。

【動物園】
生態を公衆に見せ、かたわら保護を加えるためと称し、捕えて来た多くの鳥獣・魚虫などに対し、狭い空間での生活を余儀なくし、飼い殺しにする、人間中心の施設。

なにか動物園にいやな思い出でもあるんでしょうか。心配になります。

【国賊】
体制に対する叛乱を企てたり国家の大方針と反対したりする、いけない奴。

いけない奴!動物園にはきびしい新開さんも、なぜか国賊には優しい。




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テーマ:紹介したい本 - ジャンル:本・雑誌

「アメリカを震撼させた夜」 面白いTVムービー
これもジョセフ・サージェント監督の作品ですが、今度はTVムービーです。「アメリカを震撼させた夜」とは、オーソン・ウェルズがラジオドラマでH.G.ウェルズの「宇宙戦争」を放送した1938年のある夜のこと。オーソン・ウェルズが、ラジオの音楽番組中に入った臨時ニュースという演出で、火星人の襲撃を放送したところ、全米の視聴者が本気にしてしまい大騒動になったという有名な話です。このTVムービーは、この夜を再現したドラマ。ポール・シェナーという俳優が若き日のウェルズを演じています。

ロングテール度:★★★★★
お奨め度:★★★

わたしは、NHKが放送した時に見ました。1970年代だったと思います。とても面白かった記憶があります。この作品では、ラジオ放送するオーソン・ウェルズらと、その番組を聴いている何組かの視聴者を交互に映し出すという構成をとっています。

特に面白かったのが、着陸した宇宙船の扉が開いて火星人が登場するところ。このシーンを音で表現しようとしたウェルズは、直径10センチくらいのガラスの広口ビンをトイレの便器の中に半分ほど沈め、ビンの蓋をゆっくりと廻して開きます。蓋がビンに抹れる音が水の中で反響して、宇宙船の重い扉がギーと軋みながら開くような音に聴こえるのです。そしてタイミングを見計らって隣立っていたアシスタントが、金属製のゴミ箱の蓋をガシャーンと床に落とし、宇宙船の蓋が落ちた音を出します。このシーンで、ウェルズは、まさにしてやったりという笑みを見せます。

その後、本当に宇宙人が攻めてきたと勘違いした人々が、大騒ぎ。中には森の中の貯水槽を宇宙船と勘違いして鉄砲で撃つ人まで出てきます。人々のパニックに驚いたウェルズらは、放送中に、これがラジオドラマであるというコメントを何回か入れますが、ドラマを中止する事は無く、結局最後まで放送を終えます。放送を無事(全然無事ではないですが)終えたオーソン・ウェルズが、放送が引き起こした騒動に一切関知せず、コートを翻して颯爽とひとりで帰って行くシーンが脳裏に残っています。

思えば長閑な時代です。今の日本でこれをやったら、どれだけマスコミにつるし上げられるでしょうか。ホリエモンどころの騒ぎじゃないでしょうね。また、リアリティを出すためにフィクションを現実の中に取り込む手法は、今公開中の「クローバーフィールド」などに通じる所がありそうです。


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テーマ:TVで見た映画 - ジャンル:映画

「地球爆破作戦」 スターウォーズ以前のSFらしいSF
「サブウェイパニック」につづき、ジョセフ・サージェント監督のSF映画「地球爆破作戦」です。隠れたSFの名作として、SFファンの間でしばしば話題になる作品です。しかし、DVDも出ておらず、現在では幻の作品となっています。

ロングテール度:★★★★
お奨め度:★★★

私がこの映画を観たのは中学生時代、日曜洋画劇場で淀川さんの解説つきでした。この時代(ビデオもDVDも無かった)、映画を見ようと思えば、映画館へ行くか、テレビの洋画劇場の放映を待つか、自主上映をするかしか方法はありませんでした。ですからテレビの洋画劇場はわたしたちが映画に触れる、日常的な手段でした。なかでも淀川さんが解説をやっている日曜洋画劇場はブランドで、洋画に興味のある学生たちの月曜の朝のあいさつは、「昨日のアレ、観た?」でした。

「地球爆破作戦」が放映された翌、月曜日。わたしやその友達たちは、この映画の話題で興奮したものです。それまでSFにあまり親しみのなかった私たちは、SFって面白いよなあとしきりに語りあったものでした。(今でこそSFは映画の王道ですが、スターウォーズ以前は金ばかり掛かって変わり者が見にくるだけのC級ジャンルとして、映画作成者には忌み嫌われていたそうです)

「地球爆破作戦」の内容は、アメリカが秘密裏に作ったコロッサスというスーパーコンピューターが、人類を支配しようとする物語。PC98も、アップルⅡも、アタリ800も、オルテア8800も無かった時代。コンピューターは象牙の塔の中の、遠い存在でした。稼動を開始するやコロッサスは、通信回線を通じてソ連が同様のシステムを開発していることを察知します。ソ連のつくったガーディアンとコロッサスは、あっという間に共通言語を作り出し共同戦線を張り、人類に挑戦してくるのです。

超高性能なスーパーコンピューターと人間の科学者がどう戦うか。互いに相手の裏をかき、先手を取ろうとする頭脳戦が続きます。「刑事コロンボ」に熱中していた中学生のわたし達を痺れさせたのは、こういうクールな頭脳戦でした。思えば最近のSFって、ファンタジーの方ばかりで、頭脳戦的な面白さを追求した作品てないですよね?

DVDもビデオも手に入らないようです。代わりに同じテーマの、J.P.ホーガンの名作「未来の二つの顔」を小説と漫画で紹介します。



* 最近になって「地球爆破作戦」のDVDが発売になりました。



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テーマ:特撮・SF・ファンタジー映画 - ジャンル:映画

「倉田わたるのミクロコスモス」 ものすごいサイトです!
わたしが愛読しているサイトのご紹介です。今回はブログではありません。

「倉田わたるのミクロコスモス」

内容を見ていただければ、その凄さが分かってもらえると思います。知る人ぞ知る、一部では非常に有名なサイトです。映画、漫画、音楽、SF、幻想小説などさまざまな分野が網羅されています。しかし、ただ手を拡げているのではなく、全体を通して何か一貫したものがあり、それがこのサイトの魅力になっています。偉大なサイトです。

(続きは[READ MORE])

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マジックは難しい
今日、歓迎会があって、そこでマジックを見せるつもりでした。ネタを三つ仕込んで、状況に応じて適切なマジックを披露しようと思っていたのですが、結局何も見せられずに終わってしまった。
ああ、マジックは本当に難しい。マジックそのものの難しさより、どんな切掛け、タイミングでマジックを見せるべきかが非常に難しい。これを間違えると、最高のマジックをやったとしても、場を白けさせるだけで終わってしまう。

アマチュア・マジシャンの中には、すごい練習をして、技術的にはプロ級の腕をもっているが、まだ誰にも見せた事が無いという人が結構多いようです。その気持ち、良く分かります。テクニックを磨いて、マジックを完璧に演じられるようになったとしても、それを他人に披露しようとするのは、全く別の話なのです。


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テーマ:日記 - ジャンル:日記

「クローバーフィールド」 映画史に残る大傑作?
話題の映画「クローバーフィールド」をたったいま観てきました。興奮冷めやらぬなかで書いていますので、筆のすべりがあるやもしれません。悪しからず。

ロングテール度:★ お奨め度:★★★★★

大傑作だと思いました。どれくらい傑作かというと、傑作という言葉で表現できないほどの傑作。「2001年宇宙の旅」レベルの傑作です。

映画を観ながら思ったのは、この映画を評価する事は、リュミエール兄弟から始まる110年におよぶ映画の歴史、その全てを否定する事になるということです。それでも、あえて傑作と評価したいというのが、今のわたしの気持ちです。

(具体的な内容は追記で書くことにします。下の[Read More]をクリックしてください)


[READ MORE...]

テーマ:B級映画 - ジャンル:映画

「サブウェイ・パニック」 職人ジョセフ・サージェント監督の切れ味の効いたミステリー
知名度は低いですが、小粒で面白い映画を作っていたジョセフ・サージェント監督のミステリー映画、「サブウェイ・パニック」です。

ジョセフ・サージェントは職人という言葉がぴったりくるような監督。1970年代に活躍した人です。その後、テレビムービーの方に行ったのでしょうか。第二のドン・シーゲルになるのではないかと思ったのですが、80年代に入ってからは名前を聞かなくなりました。

ロングテール度:★★★★
お奨め度:★★★★★

「サブウェイ・パニック」は、1975年に、当時流行っていたパニック映画の一本として公開された作品です。題名はパニックとなっているのですが、実際には地味だけど切れ味のいいサスペンス映画です。お金もあまりかかっていませんので、地下鉄が暴走して激突するような派手なシーンを期待してもだめです。しかし、面白さで言えば、大味の大作よりよほど上です。

内容は、四人の男による地下鉄の乗っ取りという地味なもの。地下鉄なんか乗っ取ってどうするの、と突っ込みたくなりますね。乗っ取り犯の四人もなかなか地味で、四人揃って帽子に厚手のオーバーに手袋といった暑っ苦しい格好、しかも四人ともどう見てもオッサンです。そのおじさんたちが、マシンガン片手に地下鉄の一両を駅の間で止めて、人質を楯に当局を脅迫するというお話。四人のおじさんは、どことなくユーモラスな感じもします。ところが次第に、このおじさんたちが、凶暴で冷血な所が見えてくるのです。まさか人質は殺さんだろうと思って観ていると、平気でマシンガンで殺しちゃいます。外観のユーモラスさに安心していたせいか、すごいショックです。緊迫感が一気に盛り上がります。

役者には、ウォルター・マッソー、ロバート・ショウ、マーティン・バルサムといった、いかにもクサイところを揃えています。これは一筋縄ではいかないな、と思わせる布陣です。

ウォルター・マッソーと犯人たちの駆け引き、身代金の引渡しと逃走、犯人たちの最後、そして思わずニヤリとしてしまうラストシーンなど、観終わった瞬間、ああ面白かったと、思わず声が出そうな映画です。お金もかけず、派手なシーンもなくとも、これだけ面白い映画が作れるんだぞ!と、サージェント監督の声が聴こえそうです。



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テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学

「わたしの人形は良い人形」 山岸涼子の恐怖漫画
white_zinniaさんとのコメントのやり取りで取り上げた作品、「わたしの人形は良い人形」をご紹介します。久しぶりに取り上げる漫画ですね。山岸涼子の代表的な恐怖漫画です。

ロングテール度:★★★
お奨め度:★★★★

わたしは少女漫画は苦手で、山岸涼子の作品を手に取ったのは三十代になってからだと思います。そんなわたしでも山岸涼子さんの漫画ならOKで、苦手意識なく読む事が出来ます。この人の漫画は、どれをとっても面白いです。

「わたしの人形は良い人形」は、そんな作者の作品の中でも、ストレートな恐怖漫画。不慮の事故で死亡した少女の副葬品の人形が、人の手に渡り、先々で恐怖を巻き起こすという内容です。件の人形は、着物姿の日本人形なのですが、この人形がふと気づくと部屋に置いてあるという怖さが随所に現われます。持ち主が次々に不審な死に方をするこの人形は、やがて現代の女子大生の手に渡ります。ここから超能力を持つ少年なども搦めながら、恐怖のクライマックスへと続きます。

この作品集には表題作の他に、「汐の声」という目茶苦茶怖い作品が入っています。表題作が、スケールの大きい、全軍投下型のホラー大作なのに比べて、「汐の声」はずっと地味な作品です。しかし地味ながら恐怖度では、表題作を陵ぐものがあります。

ステージママの命令に逆らえず、テレビ出演を余儀なくされるインチキ超能力少女。幽霊屋敷に泊まり込む心霊番組のロケがいやでいやでたまりません。しかし、その屋敷では、インチキで霊感も無いはずの少女にだけ、あるものが見えるのです・・・・・・。

クライマックスに関することなので、はっきりとは書けませんが、ラストは無間地獄の恐怖とも言うべきもの。圧倒されるような恐怖に、思わずぞっとさせられます。

じつは半分うろ覚えでこの記事を書いています。わたしの背後の本棚に「わたしの人形は良い人形」がある事は分かっています。手にとって内容を確認してから記事を書けばいいのに、怖くてどうしても手を伸ばす気になれません。もし後ろを振り向いたとき、あの表紙が見えたらどうしよう・・・・・・。




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テーマ:少女マンガ全般 - ジャンル:アニメ・コミック

臭わない靴下
以前、このブログで「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」を紹介しました。クレヨンしんちゃんと言えば、しんちゃんのパパ、ひろしの足が臭いというギャクが定番です。「オトナ帝国の逆襲」でも、このギャグが効果的に使われていました。

オトナ帝国の陰謀で子供に帰ってしまったヒロシ(パパ)とみさえ(ママ)。しんちゃんやひまわりの事はすっかり忘れてしまいます。なんとかパパとママを助けようとしたしんちゃんは、パパの靴を取り上げると、パパの鼻にむりやり押し当てます。その強烈な臭いが、全てを忘れていたひろしの記憶を呼び戻すのです。ここからがこの映画の白眉ともいうべき名場面。子供の付き添いで映画館に来ていた親たちを号泣させた場面です。

靴下の臭いに気が遠くなったひろしは、子供時代を回想します。父のこぐ自転車の後ろに乗って釣りに行った想い出。自転車を押して通った通学路。女の子と二人で歩いた川沿いの道。夜行電車に乗って上京した東京駅。新入社員時代。深夜の残業。お得意に叱られた事。みさえとの出会い。そして結婚。しんちゃんが生れた日に病院に駆けつけたこと。新しい家の庭。会社から帰ったひろしを迎えるしんちゃんとひまわり。二人は足の臭さに大笑い。しんちゃんとひまわりと三人で入るお風呂・・・・・・。

音楽に乗って坦々と進む回想シーン。台詞はいっさいありません。いつしかお父さんたちは、ひろしの回想に自分の半生を重ね合わせてしまい、家族のいる幸せをついついかみしめてしまいます。このシーンには、わたしもすっかりやられました。(*なぜかこのシーンでやられるのはお父さんばかりで、女の人にはあまり効果がないらしいです)

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前置きが長くなってしまいましたが、今回ご紹介するのは、「ブリーズブロンズらくぴた靴下」。ブリーズブロンズとは、体臭、加齢臭、足の臭いなど、あらゆる臭いを急速に分解する繊維だそうです。とくに、あのツンと鼻をつく嫌な臭いを分解してくれます。実際に体験してみましたところ、非常にいい感じでした。一日靴を履きっぱなしでも、ほとんど臭いが残りません。とくに、宴会などで靴を脱がなければならない日には、この靴下なら安心です。しんちゃんのパパも、この靴下さえあれば、足の臭いに悩む事もなくなりそうです。

今後は、靴下だけでなく、下着や介護製品などにも展開していくそうです。以前、こどもが腕を折ってひと夏、ギブスを捲いていたことがありました。そのときも、腕に捲いたギブスが臭くて可愛相に思いました。もしかすると、こんなところにも将来応用できるのかもしれません。





「悪魔のいけにえ」 今や古典の風格のゲテモノ映画
やっぱりそう来たか、と思われたでしょうか。トビー・フーパー監督、「悪魔のいけにえ」です。

この映画が公開されたのは1974年。この年の洋画は、「燃えよドラゴン」、「エクソシスト」、「エマニュエル夫人」などの話題作が目白押しで、その陰に隠れてひっそり公開されたB級映画です。公開当時はヒットしたわけでもありません。当時、わたしが観たときは、三本立ての中の一本としてでした。ちなみに他の二本は、「ハイクライム」と「マジェスティック」。今となっては存在すら消えてしまった映画です。「悪魔のいけにえ」は、すっかり有名な作品になってしまいましたが、公開当時に見ている人は少ないのではないかと思います。

内容はいまさら言うまでもありません。よくぞここまで残虐でグロテスクなシーンを詰め込んだものだと思うような映画です。またグロテスクなだけでなく、生理的にちょっとといったシーンもあります。例えば、殺人者に追われて逃げ込んだ部屋がなぜか鶏の羽根だらけで、逃げ込んだ拍子にその羽根が部屋中に舞い散るところなんか、観ていてウッと来てしまいます。

一見、ありえなさそうな話なのですが、全編に奇妙なリアリティがあって、なんだか現実の記録映画を見せられたような感じがします。出ている人たちも、犠牲者たちも殺人者たちも併せて、俳優なのか素人(で本当にその世界の人なのか)分からない感じです。他の映画で見かけたこともないし、何者だったんでしょうか。特に、映画の冒頭でヒッチハイカーをしていた、長髪で自分の手のひらをナイフで切り裂いて喜んでいた危ない奴なんか、とうてい俳優とは思えませんが。

この映画の独自性は、健全でないこと、だと思います。残虐性やグロテスクで、この映画以上の作品はいくらでもあると思います。「悪魔のいけにえ」が他の作品から際立っている点は、残虐さにあるのではなく、まさに不健全さにあるのではないでしょうか。観てしまった後、これはまずいものを観てしまった、観なければ良かったと後悔させる点。ついに俺も一線を越えてしまったなあと観たものに思わせる点において傑出した作品だと思います。

だから、この映画を観たとき、監督のトビー・フーパーってやつは、おそらくとんでもない奴に違いないと思いました。監督なんかやっているけど、本当は犯罪者で、そのうちシャロン・テート事件みたいなのを起こすに違いないとか信じていました。俳優もあわせて犯罪者のお仲間で、それがどういうわけか映画なんかを作ってしまったのだと思いました。それが、数年後にはスピルバーグと組んで、「ポルターガイスト」みたいな健全な娯楽大作をつくったりするもんだから、はあ~、何なんだよと力が脱けたものです。

奇妙な運命のめぐりあわせで、すっかりメジャーになってしまたこのゲテモノ映画。思えば、アメリカン・ニューシネマ終焉のあの時代の空気を湛えた、70年代を代表する一本なのかもしれません。

ロングテール度:★★
お奨め度:★★★★



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テーマ:B級映画 - ジャンル:映画

ニューヨーク近代美術館について
MoMAstore

「ブラックサンデー」
を紹介したときに、そのクライマックスシーンがニューヨークの近代美術館に永久保存されていることを書きました。この映画以外にも、近代美術館には、芸術性の高さゆえ永久保存されている映画がいくつか存在します。有名なところでは、ウィリアム・ワイラー監督「ベン・ハー」の戦車レースのシーン。これも15分ほどのシーンですが、当時の映画技術の粋をあつめた、迫力のシーンです。

もうひとつ有名なのは、「悪魔のいけにえ」。ホラー映画としてなのでしょうか、やはり芸術性が認められて近代美術館に永久保存されているそうです。この映画は、今ではすっかり有名になり、もはや古典といってもいいくらいの作品になってしまいましたが、公開当時、誰がそんな事を予想したでしょう?

わたしがニューヨーク近代美術館に行ったのは、もう二十年以上も前のことでした。当時、真冬のニューヨークに何度か行く機会があったのです。たしかニューイヤーイブか、その一日まえくらいだったと思います。アメリカの美術館はいくつか見て廻ったのですが、モダンアートやインダストリアルアートを展示したこの美術館は、とりわけ親近感もあり分かりやすくて楽しかったのを覚えています。また、美術館から出たときの、冬のニューヨークの街並みが、美術館の内容にすごくマッチしていました。そのとき、ニューヨークは美しい街だなあと感じました。

MoMAstore

近代美術館がやっているお店、MoMAstoreと提携しました。このお店は、商品のセンスが良いので見ているだけで楽しいです。そのうえ、バナーがシンプルで綺麗なので、意味もなくつい貼りたくなってしまいます。「ロングテール研究所」は、ベースが薄茶色なので色的に今ひとつなところが残念です。白を基調にしたブログだったら、もっとよく似合ったでしょうね。

「ブラックサンデー」 70年代を代表するアクション映画の傑作
「ブラックサンデー」と言えば、ジョン・フランケンハイマー監督の傑作アクション映画。1970年代の全ての映画の中からアクション映画を一本だけ選べと言われたら、わたしの考えではこの映画が選ばれるでしょう。それくらいの傑作です。

「ブラックサンデー」を有名にしたエピソードと言えば、直前になっての公開中止事件でした。公開初日の第一回に駆けつけようと思っていたわたしは、前日の金曜日の夕刊を開いて呆然としました。当然そこに載っているはずの、「公開明日」と書かれた「ブラックサンデー」の新聞広告が、どこを探しても見当たらないのです。わたしは日比谷映画に直接電話を入れました。返ってきた答えは、「ブラックサンデーの公開は中止になりました」。楽しみにしていただけに、頭が真っ白になりました。

さらに悔しい事には、映画雑誌にはあたかも公開されたものとして批評記事(それも高い評価)が載っているし、あろうことかその年のベスト10の4位(公開されてないにもかかわらず!)にランクインしているのです。そりゃあ、関係者はみんな試写を観れたからいいだろうけど、一般人はどうしてくれるの?へびの生殺し状態ですね。

公開中止になった理由は、過激派から映画館を爆破するとの脅迫がはいったから。思えば、あのころの時代背景を象徴した事件だったのかもしれません。わたしがこの映画を実際に観たのは、それから十年ほど後のこと。英語版のビデオででした。それでも「ブラックサンデー」の迫力は十分伝わりました。

ロングテール度:★★★
お奨め度:★★★★★

「黒い九月」のアメリカテロ計画を扱った映画です。ベトナム戦争の後遺症に悩むブルース・ダーンが、その手先として使われます。数万人を一挙に殺害できる特殊爆弾(というか散弾銃をものすごく大規模にしたようなもの)を開発した彼は、それをグッドイヤーの飛行船に搭載し、スーパーボウル会場の観客を虐殺しようとします。対するはモサドのエージェント役のロバート・ショウ。

巻頭から緊迫感のあるアクションシーンが連続しますが、その白眉とも言うべきマイアミビーチでの追撃シーン。観光客を犠牲にしながら道路を逃げるテロリストをCIAとロバート・ショウが追います。街中で逃げる犯人を捜査機関が追いかけるというシーンを扱った映画は、それこそ数え切れないほどありますが、このシーンほど完成度の高いものは見たことがありません。徹底したリアリズムとドキュメンタリータッチで撮られたこのシーンは、迫力があるのはもちろんのこと、観るものに頭を殴られたような衝撃を与えます。何気なく街を歩いていたとき、いきなり交通事故を目撃したようなすさまじいアクチュアリティに満ちているのです。しばらくは、いま観たものが信じられないといった状態になります。

そしてこの映画を代表するクライマックスの空中でのアクション。スーパーボウル会場に向かう飛行船をヘリで追うロバート・ショウ。マイアミ上空での銃撃戦に、飛行船に飛びうつるアクション。飛行船が満員の客席に墜落して行く場面も大迫力です。これらのシーン(最後の15分ほど)は、ニューヨークの近代美術館に永久保存されていると聴いた事があります。やはりこの作品は映画館で観たかった。




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テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学

「著者略歴」 小説家志望の青年が巻き込まれる犯罪ミステリー
ジョン・コランピット著のミステリー小説、「著者略歴」。

ウィリアム・ゴールドマン原作の映画の紹介が二回続きました。読み始めたら止められない迫力に満ち、それでいてどこか人を食ったところのあるウィリアム・ゴールドマンの小説。もう少し人気が出てもいいのにといつも思うのですが、日本ではやはり「脚本家」ウィリアム・ゴールドマンの方がメジャーのようです。

今回、ご紹介する小説「著者略歴」は、どこかそんなゴールドマンの小説に通じるところがあるページターナー・ミステリーです。

ロングテール度:★★
お奨め度:★★★

作家になる事を夢見る青年キャルは、ある日、ルームメイトの書いた小説を読んでしまい大ショックを受けます。法律家志望のルームメイトの書いた作品は、まぎれもない大傑作。しかも、その内容は、以前キャルが語った、彼自信の日常を物語にしたものでした。ルームメイトへの嫉妬に燃えるキャル。ところがそのルームメイトは、原稿を残したまま事故死してしまいます。

ミステリーのプロットとしては、それほど目新しいものではないかもしれません。やはりこの小説を際立たせているのは、著者コラピントの文体と語り口でしょう。冒頭の数行を引用してみましょう。


おいおい明らかになるけれども、スチュワートについて書こうと思うとペンの動きが滞る。いったい、何をどう書いてよいのか途方に暮れるばかりだ。とにかく、スチュワートの突きつけてくる問題の複雑さは並外れている。彼のことを語るのは、親しく付き合うところまで話が進んでからにしようか。それとも出会いの場面ですべてを語ってしまおうか。知り合ったばかりの頃は真の姿に気づくべくもなく、凡庸さを装った仮面にすっかり騙されていた。ずいぶんと長い間、スチュワートはぼくの人生におけるたんなる脚注であり、彗星のごとく文壇に登場し、時代の寵児として名をほしいままにする僕の夢物語の中で、読み捨てられてゆく参照文にすぎなかった。



どうです。つい、先が読みたくなりませんか?

「太陽がいっぱい」+「シンプルプラン」のサスペンス、という宣伝文が付けられたそうですが、なるほどと思います。主人公のキャルは、オイオイというところはありますが、決して悪人ではなく、少し性格の弱いところがあるが故に、次第にどうにもならない泥沼にはまりこんでしまうようなヤツです。そんな主人公が苦しむ様子を意地の悪い眼で娯しみながら、一気に最後まで読んでしまいます。




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テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学

「マジック」 5分間、ファッツを黙らせろ!
アンソニー・ホプキンス主演の「マジック」です。わたしにとっては、ホプキンスというと、この映画の印象が強かったため、ハンニバル・レクターを演じたときは、彼も年取ったなあと思いました。それほど、この映画のホプキンスは若々しいです。この映画といい、「羊たちの沈黙」といい、ホプキンスと言う人は、サイコスリラーに縁があるんですね。

ロングテール度:★★★★★
お奨め度:★★★

売れないマジシャンのホプキンスは、あるとき、腹話術とマジックを組み合わせることを思いつき、一気に大スターになります。しかし、彼が腹話術に使った人形のファッツが、次第に人格を持つようになり、ホプキンスとファッツは互いが無ければ生きられないダブルバインドのような関係になってゆきます。次第に人格が崩壊するホプキンス。彼はステージを引退し、若い頃暮らしていた湖に近い町へと移り住みます。そこで、初恋の女性に再会するのですが・・・・・・。

原作は、ウィリアム・ゴールドマン。「マラソンマン」に続いて発表した小説です。この小説が大傑作。これまで読んだミステリーの中でも、トップ10に入るほど面白い小説なのですが、残念ながら今ではまったく手に入りません。当時、早川書房からハードカバーが出たきりで、その後、文庫化もされず、今では幻の小説になってしまいました。

この映画も、派手さはないですが、水出しコーヒーのようにじっくりと面白さを抽出した大人の為のミステリーです。公開されたのはサイコスリラーが今ほど市民権を受けていない時代だったので、むしろ現在の方がこの映画は受けるのではないかと思います。

次第に人形と同化していくホプキンス。「5分間、ファッツを黙らせろ!」など、心理的にジワーッと怖い場面が多いです。

あと、ホプキンスが初恋のアン・マーグレット相手に見せるのは、「Do As I Do(わたしの真似をしてごらん)」という、トランプマジックの傑作中の傑作。アマチュア・マジシャンでもあるゴールドマンは、この傑作カードマジックを、読心術にアレンジしたトリックを披露してくれます。



◆ 残念ながら、ウィリアム・ゴールドマンの原作小説は、いまでは手に入りそうもありません。


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テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学

「マラソンマン」 レクター博士も逃げ出す、白い天使!
ダスティン・ホフマン主演、ジョン・シュレシンジャー監督の「マラソンマン」。

「羊たちの沈黙」以来、怪物的悪役と言えば、アンソニー・ホプキンスのハンニバル・レクター博士になってしまいました。しかし、この映画が公開される前までは、怪物的悪役の代名詞と言えば、「マラソンマン」でローレンス・オリビエが演じた、白い天使ことクリスチャン・ゼルでした。

「マラソンマン」は、良くできたサスペンスで、見処も多い映画ですが、やはりその白眉と言えばローレンス・オリビエの演技だったでしょう。白髪のローレンス・オリビエが、Is it safe? と言いながら、ダスティン・ホフマンに拷問を加えるシーンは映画史上に残る悪夢のようなシーンです。とても正視できません。あのダスティン・ホフマンのような目にだけは遭いたくないと、誰もが思ったはずです。

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ひどい眼に遭うのは、ダスティン・ホフマンだけではありません。映画の後半で、今度はローレンス・オリビエが悪夢のような眼に遭います。

ナチスの逃亡者であるオリビエは、ニューヨークのユダヤ人街にある宝石商に行かなければなりません。オリビエの周りはユダヤ人だらけです。一刻も早くその場を立ち去りたい状況です。ところが、道路の反対側で一人の老婆が、「ゼルよ。クリスチャン・ゼルよ。白い天使があるいている……」とこちらを指差して騒いでいます。周りのユダヤ人たちは、何だ何だと老婆の方に注意を向けます。まずい事になったぞ、とばかりオリビエは足を速めますが、あくまで外見は平静を装っています。老婆は相変わらず「白い天使が、白い天使が」と騒いでいます。それにつられて何人かのユダヤ人が次第にオリビエの方に注意を向けるようになります。いやでも緊迫感の高まるシーンです。あと一歩でユダヤ人街から脱けられるという時に、オリビエはひとりのユダヤ人に腕を掴まれます。「見つけたぞ、この悪魔め!」そこで、電光石火、振り向いたオリビエがとった行動とは。

悪魔です。白い天使、怖すぎます。

ロングテール度:★★★
お奨め度:★★★



◆ウィリアム・ゴールドマンの原作小説も、併せてお奨めします。

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テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学

「AHOHO!!!」 ブログのご紹介
今回は、わたしがいつも拝見しているブログをご紹介したいと思います。

white_zinniaさんのAHOHO!!!というブログです。

四こまマンガによる、日記風エッセイが書かれています。white_zinniaさんの絵のお上手な事には、いつも驚かされます。わたしは絵のことは良く分からないのですが、さらさらっと描かれたような、一見、何気ないふうの絵なのですが、その的確な表現力はすばらしいと思います。

すばらしいのは絵だけではありません。毎回添えられている短いエッセイも、絵と同様、さらさらっと、何気ないふうに書かれていますが、独特の視点や切り口がいつも新鮮です。

このブログを知ったのは、「禁じられた遊び」をテーマにしたエッセイを見つけたときです。その時の四こまマンガに描かれた映画の一場面の絵にびっくりしました。また、「禁じられた遊び」の原作小説では、ポーレットが意地悪少女のホラー小説になっているということを教えられ、またびっくり。

いつも感心して拝見しているのですが、ブログランキングでも上位に位置するような、有名なブログのようです。やはり、毎日オリジナルの作品を作り出している方は違うなあと思います。

テーマ:日記 - ジャンル:日記



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