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「渚にて」 静かに訪れる人類最後の日
誰も知らないお奨め映画『ロングテールムービー』を発掘する【ロングテール研究所】
「渚にて」 静かに訪れる人類最後の日
ネビル・シュートの「渚にて」。SF小説の古典です。グレゴリー・ペック主演で映画化もされています。
この小説の存在は、中学の頃から知っていましたが、今になってようやく読んだものです。
ロングテール度:★★★
お奨め度:★
いわゆる人類破滅物のSFです。SFのベストテンなどにも選ばれるような有名な小説ですね。ですが、その読後の味わいは、ふつうに言われるSFとはかなり異なるのではないでしょうか。すくなくとも、私にはかなり意外感がありました。
この小説がユニークなのは、破滅物のSFといわれて想像するような場面がいっさいないことです。パニックもなければ、大騒ぎもない。普通のSFだったら派手な見せ場となるようなシーンがいっさいありません。物語はつねに坦々と日常生活を追うだけです。オーストラリアのメルボルンに生き残った人々は、やがて最期の日が来る事が分かっていても、とりたてて怯える事もなく、日常の生活を静かに続けようとします。自分が見る事はないと分かっていても、来年咲く花を場に植え、手入れを続ける主婦。フェラーリでの自動車レースに打ち込む科学者など、全ての登場人物が覚悟をもって、最期の日までの残された日々を過ごそうとします。声高に嘆きの声を上げるものなど皆無なのです。
それだけに最期の日を迎えるシーンが、静かな感動を呼ぶのでしょう。赤ちゃんを囲んで最期の時を迎えようとする夫婦や、恋人の乗る潜水艦を静かに見送る女性のシーンなどは、つい涙ぐんでしまいます。
優れた小説ではあるのですが、現代の読者からすると、この何も起らない破滅小説は退屈を感じるというのも事実だと思うのですがどうでしょうか。正直、私は読んでいて、もうすぐ何かが起るはずだという期待を何度も感じていました。そして、最期のページまで残り少なくなってはじめて、ああ、これはそういう小説だったんだと思いました。
「渚にて」という題名が好きです。中学の頃から、こんな題名のSF小説ってどんな内容だろうとずっと思っていました。
【2008/07/07 20:59】
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この記事に対するコメント
誰の作品だったか、原爆が落とされる直前のいろんな人の
一日を書いた小説があったのを思い出しました。
誰だったかな。
横山利一?←いや、全然いい加減ですが…。
何か起こる小説に慣れてしまっているのですが
きっとほんとうにこういうことがあったらこんなふうかもしれませんよね。
わたしは何をしたいかな…。
夫と犬と過ごそうかな。
【2008/07/08 16:48】
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| penpen #ZNkQllYk [
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